#KIRINJIレビューをレビュー

ニュー・アルバム『ネオ』の発売を記念して実施した「#KIRINJIレビューをレビュー」、たくさんの方からレビューをお寄せいただきました。どうもありがとうございました。
その中から厳選された8つのレビューを、堀込高樹、楠均、弓木英梨乃がレビューしました!
(8月12日収録 / 司会・編集:油納将志)

nallowtie さんのレビュー

Review 01

レビューのレビュー

堀込:今回メンバー全員で曲を書いたんですけど、その中にインストはありましたが、アルバムにインストを入れようとは思いませんでした。ポップ・アルバムにしたいと考えていて、インストを挟むと雰囲気が変わっちゃうので、入れるのはやめたんです。曲順に関してですが、「The Great Journey feat. RHYMESTER」と「真夏のサーガ」は音の勢いがあるので、アルバムのどこに配置するかは限定されてくるんですよね。「真夏のサーガ」をピークにして下がっていくような構成にもできますが、そうするとアルバムの真意がそこにあると思われるんじゃないかと思ったりしたので、結局1曲目と最後に置くのがベストということになりました。

tera さんのレビュー

高樹さんが中心にいるのは変わらないけど、不動のセンターではないってところがおもしろくて。「ネオ」では狂言回しの役を担っているように思いました。「世にも奇妙な物語」のストーリーテラーみたいなイメージ。

レビューのレビュー

堀込:的確な指摘ですね。『11』の時よりも、もっとメンバーが活躍している場面を見せたかったんです。楠(均)さんもコトリ(ンゴ)さんも、弓木(英梨乃)さんも歌っていますが、例えば「fugitive」なんかは僕がずっと前から書いていたようなタイプの曲で、それをコトリさんが歌ったという感じで、コトリンゴのヴォーカルだったけど、かつてのキリンジ的な匂いがあったと思うんですよね。今回は弓木さんなり、コトリさんなりの声の質や人柄といった音楽的なパーソナリティを思い浮かべながら歌詞を書いたこともあるので、狂言回し、ストーリーテラーという指摘はあながち間違っていないですね。

Yoshihisa さんのレビュー

1曲目、兄のファルセットのキモさが新記録更新中。誹謗中傷ではなく、ブライアン・ウィルソンのファルセット同様に癖になってしまった。

レビューのレビュー

堀込:気を遣って、並べてくれなくてもいいですよ(笑)。 楠:でも、満室~!の絶叫にやられたって人はぼくの周りに多いよ。高樹くんの進化を見たって(笑)。

まろまろ詐欺師さん さんのレビュー

「恋の気配」の言葉にできない素晴らしさったらない。選ばれた言葉の美しさと絡みつくメロディの気持ちよさときたら。季節が存在する限り、どんなに時が経っても残る名曲。

レビューのレビュー

弓木:「恋の気配」はコトリさんと高樹さんとふたりで歌っている感が好きです。「フィーチャリング・堀込高樹」のような。すごくぜいたくな1曲になったと思います。 堀込:そのかたちはちょっと意識していて、僕が歌うところはいつもだったらソロにしてしまいがちなんですが、それだとつまらないなと思って、ラップまではいかないんですけど、ラップから影響を受けたポップスのヴォーカルのように歌ってみました。そうすると“ネオい”感じになるんじゃないかなって(笑)。

バルサミコ さんのレビュー

ネてても覚めても
オもってばかり
さやかな歌声の
いち番年下のあの子
こんなに笑顔が可愛いなんて
うなるギター最高だ!

レビューのレビュー

堀込:あいうえお作文だ! 「いち番年下のあの子」は弓木ちゃんだね。
弓木:これは第1位にしたいと思います!
堀込:いや、順位決めてるんじゃないから(笑)。
楠:では、弓木賞を差し上げます(笑)。

shangpe さんのレビュー

「真夏のサーガ」が全然違って聴こえる。シングルで出た時はピンとこなかったのに、ネオのエンドで基礎・土台になってた。

レビューのレビュー

堀込:マスタリングの感じが違うので、そう聴こえるんでしょうね。昨年シングルとしてリリースしたヴァージョンはだいぶ派手に仕上げていたんですけど、アルバム用にリマスターしたヴァージョンは柔らかめの仕上げになっています。アルバムのマスタリングをしたトム・コインさんはこの曲を(アルバムを締めくくる)バラードっぽく捉えたのかもしれませんね。そういう視点があるんだ、なるほどと思いました。

りり さんのレビュー

手練れ、熟練という言葉そのものなのに、音の響きはまさに2016年。「ネオ」は今の音楽を奏でるおとなたちの、溢れる遊びたがり精神!

レビューのレビュー

楠:うん、今回はそれなりに遊びましたね。『11』の方が真面目でした(笑)。でも、演奏の仕掛けとかではなく、気分として楽しみながらの遊びですが。「絶対に晴れて欲しい日」とかは特にそうかも。
弓木:「失踪」でのひずんだギターリフがあるんですけど、曲に取り憑かれたような気分で弾いてました(笑)。イントロからアウトロまでずっと弾いている曲で、何テイクか録ったんですが、その最後の方はほんとに意識がもうろうとしていたんですよね。以前は高樹さんがギター・ソロとか、目立つところを用意していてくれているような感じだったんですが、今回はそれがない中でそう感じていただいたのはKIRINJIとしてよりバンドになったのかなと思います。

モーノ&レスぽんす さんのレビュー

前作は「キリンジ堀込高樹による新バンドのデビュー盤」という印象に留まってたけど、今回はバッキバキに各メンバーの個性を押し出してて「これがKIRINJIというバンドです」 と主張しまくってる。特に女性メンバーの歌声が前面に出てて美味しい。

レビューのレビュー

弓木:今回はギター・ソロがなかったんですが、初めてのメイン・ヴォーカルが2曲あった上で、そう感じていただけるのはうれしいです! KIRINJIに加入した時はまさかメイン・ヴォーカルを取るなんて思ってもみなかったので。

イサキ さんのレビュー

Review 01

レビューのレビュー

堀込:KIRINJIらしさが確立できているかどうかは、う~ん、それはちょっとわからないなあ(笑)。はい、急がないでがんばります(笑)。でも、どのへんまで行ったらKIRINJIらしいと思っていただけるんですかね? まあ、お前ら、まだKIRINJIらしくないな、という叱咤激励ということで。
楠:監督みたいだね(笑)。もっと冒険しろってことじゃない?
堀込:その前段に「みんなが作曲すればいい」とありますが、もっと多様にってことなんでしょうね。ありがとうございます。今回、みんなで作曲したんですけど、結果は僕が8曲、僕以外が2曲という割合になったんですよね。なかなか、バランスを取るのが難しいんですよ。6人いて、6人がそれぞれの個性で書いてくるとけっこうバラバラになっちゃう。アルバムって10曲くらいだから、その器にうまく収めようとするとはみだしちゃうんですよね。次は2枚組にするしかないかな(笑)。


今回選ばれた8名の方には、メンバー全員のサイン入り『ネオ』告知ポスターをお送りします。お楽しみに!