<ライヴ・レポート>10/31開催 KIRINJI TOUR 2016最終公演

2016.11.02 TOPICS

KIRINJI、全国ツアー千秋楽でRHYMESTERとのライヴ初共演が実現!

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10月31日(月)に東京・品川ステラボールでKIRINJIの2年ぶりの全国ツアーKIRINJI TOUR 2016の最終公演が開催された。

暗転のなかKIRINJIが登場し、メンバーそれぞれによる不規則な手拍子から始まったライヴ1曲目は「fake it」。8月3日にリリースされた最新アルバム『ネオ』に収録されたこの曲のあやしげなイントロが流れると、観客席からは大きな歓声が沸いた。そして、2曲目には兄弟時代にリリースされたポップな名曲「今日も誰かの誕生日」が演奏された。
この日のライヴでは、『ネオ』に収録された楽曲を中心に演奏しながらも、「進水式」、「だれかさんとだれかさんが」、「雲呑ガール」など前作『11』に収録された楽曲、「温泉街のエトランジェ」「Golden harvest」「P.D.M」などの兄弟時代として発表した楽曲、そして堀込高樹のソロ名義で発表された「涙のマネーロンダリング」といった幅広い楽曲がピックアップされ、ファンにとって嬉しいセットリストであった。

バンド編成に生まれ変わってからのKIRINJIの大きな特徴のひとつは、堀込高樹以外のメンバーもメイン・ヴォーカルをとっていることだが、この日もドラムの楠均が歌う「ONNA DARAKE!」、ベースの千ヶ崎学が初めてメイン・ヴォーカルを務めた「失踪」や、キーボードのコトリンゴがしっとりと歌う「恋の気配」、そしてギターの弓木英梨乃がハンドマイクでステージ上を練り歩きながら歌った「Mr. BOOGIEMAN」などが次々と披露され、曲ごとに切り替わるカラフルなサウンドで観客を魅了した。

全19曲で構成された本編が終了すると、客席からはアンコールの拍手と歓声が沸き起こった。数分後メンバーが再びステージに戻りライトアップされると、ステージ脇には「RHYMESTER」と書かれたDJブースが登場していた。

そして「今日は特別なゲストを呼んでいます。RHYMESTER!」という堀込の呼びかけに応じて、宇多丸、Mummy-D、DJ JINが登場すると会場はひと際大きな歓声が上がり、
KIRINJIとRHYMESTERが並び立つというファン待望の2ショットが実現した。RHYMESTERの紹介を終えると、KIRINJIの演奏をバックにRHYMESTERのオリジナル曲「フラッシュバック、夏。」が披露された。そして次に『ネオ』収録のリードトラック「The Great Journey feat. RHYMESTER」のライヴ演奏が初めて実現した。サポートの矢野博康を加えたKIRINJIの圧倒的なグルーヴ感あふれるアンサンブルをバックに、宇多丸とMummy-Dがアルバムよりもさらにワイルドで切れ味を増したラップを披露。また、途中、ベースの千ヶ崎とターンテーブルのDJ JINの激しいソロバトルが繰り広げられ、場内の盛り上がりは最高潮となった。

尚、今回のツアーで「The Great Journey」にRHYMESTERが参加したのは本公演のみであったが、そのほかの公演では堀込、田村玄一、弓木、コトリンゴがラップを務めたヴァージョンで披露し、それもファンの間で大きな話題となっている。

全13公演の今回のツアーでKIRINJIはライヴ・バンドとしてまた一層大きな成長を遂げた。中でも、この日の千秋楽公演はその集大成と呼ぶにふさわしい圧巻のステージだった。

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<セットリスト>

1. fake it
2. 今日も誰かの誕生日
3. だれかさんとだれかさんが
4. 雲呑ガール
5. ONNA DARAKE!
6. 失踪
7. 恋の気配
8. 進水式
9. 温泉街のエトランジェ
10. 日々是観光
11. Witchi Tai To [Harpers Bizarreカヴァー]
12. 真夏のサーガ
13. 水郷
14. あの娘のバースデイ
15. fugitive
16. 涙のマネーロンダリング
17. Mr. BOOGIEMAN
18. Golden harvest
19. 絶対に晴れて欲しい日
ENCORE
20. フラッシュバック、夏 feat. RHYMESTER [RHYMESTERカヴァー]
21. The Great Journey feat. RHYMESTER
22. P.D.M
23. うちゅうひこうしのうた [坂本真綾カヴァー]
24. ネンネコ 

Photo by 立脇卓