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収録楽曲楽曲解説


@ Jazz Cafe White blend





アット・ジャズ・カフェ・ホワイト・ブレンド
2003/12/17 RELEASE UCCV-4102 \2,548 (2,427) VERVE
 

暖かいリビングで聴くクールなジャズ&ボッサ。
大好評の「@Jazz Cafe」シリーズなんと第6弾。
今回は冬をテーマにジャズ&ボッサの名演、名曲16曲を収録。
クリスマスだけでなくホワイト・デイのプレゼントにも最適です。
カヴァー・イラスト:高田理香/エッセイ:吉村浩二 



収 録 楽 曲

01)スノウフォール / シンガーズ・アンリミテッド 
02)ホエン・ジョアンナ・ラヴド・ミー / ポール・デスモンド&ジム・ホール
03)ヴァーモントの月 / ビリー・ホリデー
04)外は寒いよ / ジミー・スミス&ウェス・モンゴメリー
05)ザ・クリスマス・ソング / メル・トーメ 
06)イフ・アイ・ワー・ア・ベル / ブロッサム・ディアリー
07)夜の静けさに / ビリー・エクスタイン
08)ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー / アニタ・オデイ
09)冬の月 / スタン・ゲッツ
10)レット・イット・スノウ / ジョー・ウィリアムス
11)サンタが街にやってくる / ビル・エヴァンス 
12)ウィンターソング / ジェリー・マリガン&ポール・デスモンド
13)チャイルド・イズ・ボーン / オスカー・ピーターソン
14)アイ・ラヴ・パリ / エラ・フィッツジェラルド
15)ルックス・ライク・ディセンバー / アントニオ・カルロス・ジョビン
16)イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー / チャーリー・パーカー

  


楽 曲 解 説  TEXT : 吉村 浩二 〜 ライナーノーツより


01) スノウフォール / シンガーズ・アンリミテッド

クロード・ソーンヒルの作曲によるメロディは、透明感があって、コーラス・グループ、シンガーズ・アンリミテッドの歌声にとてもよくブレンドします。彼らのハーモニーは、何回も歌声を重ねた多重レコーディングによるもの。その中心は、女性ボーカルのボニー・ハーマンです。彼女の歌声を聴いていると、美しい、という言葉が自然に出てきますよね。
  

02) ホエン・ジョアンナ・ラヴド・ミー / ポール・デスモンド&ジム・ホール

“ジョアンナと恋をしていた頃は、どこにいても、そこはパリ。毎日が、日曜日。毎月が、5月のように思えた。12月になっても、私は、彼女のぬくもりそして笑顔を忘れずにいる”というロマンンティツクな詞がついているこの曲を演奏しているのは、アルト・サックスのポール・デスモンド。そして、共演しているのは、ギターのジム・ホールです。
人生のパートナーと同じように、音楽でも、音楽性の合う最良のパートナーとの出会いは、それからの毎日をさらに豊かなものにしてくれます。多くの名共演を残している二人のパフォーマンスは、聴くぼくたちの気持ちも、あたたかくしてくれます。こういうのを、幸せと言うのですよね。
  

03)ヴァーモントの月 / ビリー・ホリデー

この曲は、ダイアン・キートンの主演による1987年の映画「赤ちゃんはトップレディがお好き」の中でも、効果的に用いられていました。ヴァーモントは、雪、スキー、そしてリンゴで有名なところ。ダイアン・キートンもリンゴを使って、新しいビジネスを展開して行きます。ここでのヴァージョンは、ビリー・ホリデイによるもの。彼女は、ジャズ・ヴォーカルのトップレディです。
  

04)外は寒いよ / ジミー・スミス&ウェス・モンゴメリー

この曲は、大人のオシャレなラブ・ソングを書くことで定評のあるフランク・レッサーが作詞・作曲したもの。家で心配するからもう帰らないと言う女の人に、外は寒いんだよ、すごく寒いよ、本当に寒いのだから、・・・と、少しでも長く引き止めたくて言う男の人の、映画の中の会話のような詞が、うーん、最高です。気持ちは、とてもよくわかりますよね。
ここでの演奏は、オルガンのジミー・スミスとギターのウエス・モンゴメリーによるもの。名共演アルバムをたくさん作っているこの二人も、演奏が楽しくて、きっと、お互いを帰したくないでしょう。そういう二人のうれしい気分が伝わってくる、素晴らしいパフォーマンスです。
  

05)ザ・クリスマス・ソング / メル・トーメ

この曲も、クリスマスには欠かせません。歌っているのは、この曲を作曲した、メル・トーメ自身です。“ターキーとクリスマスの飾りが、人々の心をあたたかくする。小さな子供たちは目を輝かせて、なかなか眠りそうにない”クリスマスの夜は、子供も、大人も、眠りたくなんてありませんよね。だって、あなたのことを大切に想っています、と伝え合う日ですから。“私は言いたい、1才から92才までの子供たちに。言いつくされた言葉だけれど、メリー・クリスマスと”そうメル・トーメは歌っているのですけど、人生が長くなった現代では、92才という部分を変える必要がありそうです。とても、うれしいことに。
  

06)イフ・アイ・ワー・ア・ベル / ブロッサム・ディアリー

この曲も、フランク・レッサーの作詞・作曲によるもの。インストゥルメンタル曲として楽器で演奏されることも多いのですけど、この曲にも、プリティな詞が書かれているのです。だって、フランク・レッサーですから。“私の今の気持ちを聞かれたら、そうね、もし私が鐘だったらディン・ドンと鳴りたくなる、そう答える。今夜、あなたに会った瞬間から、私はそういう気分。もし私がランプだったら燃えたくなる、もし私が横断幕だったらはためきたくなる・・・” 歌っているのは、ブロッサム・ディアリー。プリティな歌い方というのは、彼女のためにある言葉だと、ぼくは思っています。いつまでも聴いていたい、魅力的な歌声ですよね。
  

07)夜の静けさに / ビリー・エクスタイン

この曲を作詞・作曲したのは、コール・ポーター。お金持ちの家に生まれて、大富豪の未亡人と結婚した、おぼっちゃまソングライターです。そういうコール・ポーターの音楽には、ストレートなロマンティックさがあって、そこが大きな魅力になっています。
“夜の静けさの中、私は窓から外を見ている。浮かぶ月を見ていると、いつしか、私の心はあなたのもとへ”“DO YOU LOVE ME、AS I LOVE YOU?”というフレーズの部分は、ビリー・エクスタインといっしょに歌いたくなるはずです。
  

08)ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー / アニタ・オデイ

サニーというのは、笑顔が素敵なことからそう呼ばれている、曲の中の主人公のこと。会ってみたくなりますよね。でも、彼女は、この頃、ブルーなのです。哀しい出来事があって、それから、彼女の笑顔は輝かなくなってしまいました。“よくない思い出はやがて消えて、素敵な夢が生まれてくるはず”と歌っているのは、アニタ・オデイ。きっと、そうなります。この曲を聴き終わる頃には。
  

09)冬の月 / スタン・ゲッツ

ボサノバのリズムは、聴くぼくたちのハートを解きほぐしてくれます。ここでの演奏は、ボサノバを世界に広めたアーティストたちの一人、テナー・サックスのスタン・ゲッツによるもの。ギターを演奏しているローリンド・アルメイダが、作曲しています。スタン・ゲッツのテナー・サックスは、クールなトーンの中にハート・ウォーミングなタッチがあって、そこが魅力です。
  

10)レット・イット・スノウ / ジョー・ウィリアムス

ぼくは、この曲が大好きです。“さよならのキスをする時間が来たけれど、一人で吹雪の外に出て行きたくない。でも、君がきつく抱きしめてくれたら、寒い帰りの道も、ぼくのハートはあたたかい”その後が、もっといいんです。“暖炉の火も消えそうだけれど、ぼくたちはまだ、さよならを言い合っている”ね、別れたくない二人の気持ちが伝わってきますよね。大人のシンガー、ジョー・ウイリアムスが、恋するハッピーな気分を表現しています。
  

11)サンタが街にやってくる / ビル・エヴァンス

1934年に、ヘイヴン・ガレスピーが作詞して、J・フレット・クーツが作曲したクリスマス・ソングのスタンダード・ナンバーです。いい子にしていないとサンタ・クロースは来ませんよ、という詞がついてるのですけど、なんだか、かわいいですよね。ここでの演奏は、世界中のジャズ・ピアニストに多くの影響を与えた、ビル・エバンスによるもの。独特のリズムへの乗り方が、彼らしい。ひょっしたら、ソリに乗るのも、得意かもしれません。
  

12)ウィンターソング / ジェリー・マリガン&ポール・デスモンド

サックスには、アルト、テナー、バリトン・・・と、いくつかの種類があります。
ジェリー・マリガンは、バリトン・サックスの代表的プレイヤー。少し小さめの楽器を用いた彼の演奏は、軽やかでハート・ウォーミングです。ここでの演奏は、アルト・サックスのポール・デスモンドとジェリー・マリガンの共演。曲は、そのポール・デスモンドの作曲によるもの。音楽的コンセプト、音楽そして人生に対する姿勢が二人はとても近いので、どちらが吹いているのかちょっとわからなくなってしまう時もあるのですけど、最初のアドリブ・ソロが、ポール・デスモンドです。
  

13)チャイルド・イズ・ボーン / オスカー・ピーターソン

トランペットのサド・ジョーンズが1970年に作曲した、美しいバラード。数年後に、アレック・ワイルダーが詞を書いています。とてもきれいな曲ですから、詞を書きたくなってしまいますよね。ここでの演奏は、ピアノのオスカー・ピーターソンによるものです。力強さと優しさがとてもいいバランスで溶け合った彼のピアノを聴いていてると、素直でおおらかな気持ちになってきます。人を好きになった時の気分に、よく似たものを感じます。
  

14)アイ・ラヴ・パリ / エラ・フィッツジェラルド

この曲も、コール・ポーターの作詞・作曲によるもの。彼は、パリが大好きだったことでも知られています。“私は、春のパリが好き。秋のパリも、好き。霧雨が降る、冬のパリも好き。むし暑い夏のパリも、私は好き”本当に、コール・ポーターはパリが大好きなのですよね。でも、街でも人でも、好きになるというのは、こういうことだと思いませんか。
エラ・フィッツジェラルドは、この曲を、バース(導入部)から歌っています。
  

15)ルックス・ライク・ディセンバー / アントニオ・カルロス・ジョビン

この曲は、ボサノバの代名詞のような作曲家、アントニオ・カルロス・ジョビンの作品。渋い大人の声で歌っているのは、そのアントニオ・カルロス・ジョビンです。彼の生み出すメロディは、愛にあふれていて、洗練されていて・・・、世界中に多くのファンがいるのは、当然ですよね。幸せそうに写っている自分たちの写真を見ながら、今は遠い存在になったその人に、愛する気持ちを伝えようとしている、アントニオ・カルロス・ジョビンらしいロマンティックなラブ・ソングです。
I LOVE YOU FOREVER. という言葉が出てくるのですけど、素敵な言葉だと思います。
  

16)イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー / チャーリー・パーカー

1935年に、レオ・ロビンが作詞して、ラルフ・レインジャーが作曲したもの。“あなたがそばにいると、雪の中でバラの花が咲く。冷たい冬の風が吹くこともない”ストリングスをバックにして演奏しているのは、アルト・サックスのチャーリー・パーカー。彼は、ジャズのアルト・サックスのひとつのスタイルを作り上げました。ぼくは、アルト・サックスという楽器は、チャーリー・パーカーのように演奏した時が一番美しいと考えています。
軽やかさの中に情熱があって、そして、どこかに青春の香りのようなものがある。こういう人間でいたいと、チャーリー・パーカーの演奏を聴くたびに、ぼくは思います。
  



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