BIOGRAPHY

Janine Jansen ジャニーヌ・ヤンセン

 


 

Jansen _biosidephoto(海外マネジメントの公式プロフィールに基づく) 

これまでジャニーヌ・ヤンセンは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ベルリン・フィル、ニューヨーク・フィルなど、世界有数のオーケストラと定期的に共演を重ねてきた。共演指揮者には、デ・ワールト、デュダメル、ハーディング、ヤンソンス、パーヴォ・ヤルヴィ、ウラディーミル・ユロフスキ、ヤニク・ネゼ=セガン、オラモ、パッパーノ、サロネンなどがいる。

 2012/13年のシーズンは、数多くのワールドツアーを予定している。まずシーズン開幕は、バービカン・センターでの2回の演奏会を含むゲルギエフ指揮ロンドン響のヨーロッパ・ツアーでシマノフスキの協奏曲を演奏。その後、マゼール指揮ミュンヘン・フィルのヨーロッパ・ツアーと、イヴァン・フィッシャー指揮ブダペスト祝祭管のヨーロッパ・北米ツアーでもソリストを務める予定だ。長年関係を培ってきたロイヤル・コンセルトヘボウ管とは、デュトワ指揮による同団創立125周年記念南アフリカ・ツアーに参加。2013年初頭には、イスタンブール、ザルツブルク、ロンドン、エイントホーフェン、ドイツを回るアカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズの大規模なツアーに加わる。

 さらに、過去のシーズンでも絶賛されたバイエルン放送響とは、ペンデレツキ《二重協奏曲》をジュリアン・ラクリンと共に世界初演。この他、N響、ベルリン・ドイツ響、ロッテルダム放送フィル、hr響にも登場し、イスラエル・フィル・デビューを予定している。

 室内楽に熱心な彼女は、ピアノ奏者イタマール・ゴランとの日本ツアーでベートーヴェン、シマノフスキ、デュビュニョンの演奏を予定している。現在も実行に携わっているユトレヒト室内音楽フェスティヴァルを創設した彼女は、1998年以降、ベルリン・フィルハーモニー室内楽ホールの室内楽シリーズ「スペクトラム・コンサート」にも毎シーズン出演。マーティン・フロスト、トルレイフ・テデーン、マキシム・リザノフ、ボリス・ブロフスチン、アミハイ・グロスなどが室内楽の常連の共演者として参加している。

 デッカ・レーベル専属アーティストであるヤンセンは、音楽チャートでも大きな成功を収めている。今後のリリース予定に、ユロフスキ指揮ロンドン・フィルの共演によるプロコフィエフ作品集、ユトレヒト国際室内楽フェスティヴァル10周年記念アルバムとなるシューベルト《弦楽五重奏曲》とシェーンベルク《浄夜》のカップリング盤がある。過去には、パーヴォ・ヤルヴィ指揮のベートーヴェン&ブリテン協奏曲集、シャイー指揮のメンデルスゾーン&ブルッフ協奏曲集、ハーディング指揮のチャイコフスキーなどをリリースしてきた。

 これまでにヤンセンは、アーティストに贈られるオランダ最高の栄誉「文化省オランダ音楽賞」をはじめ、4度のエディソン・クラシック賞、3度のエコー・クラシック賞、ドイツ・シャルプラッテン賞、傑出した芸術的業績を称えるNDR音楽賞など、数多くの音楽賞を受賞。さらに、個人の業績を称えるVSCDクラシック音楽賞、イギリス国内の演奏に贈られるRPS器楽賞も受賞している。彼女が師事したヴァイオリン奏者に、コーシャ・ヴェイゼンベーク、フィリップ・ヒルシュホルン、ボリス・ベルキンなどがいる。

 現在の使用楽器は、エリーゼ・マティルデ財団から貸与された1727年製ストラディヴァリウス「Barrere」。

2012年10月現在

訳:前島秀国